北部内蒙古一帯におけるエコツアーの実験的試み : 草原生態系の保護と地域住民の生活の向上を目指して
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概要
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北部内蒙古西旗地区, ザーロン自然保護区を中心にして1996年6月に実施した実験的エコツアーを検討材料として, この地域でのエコツアー成立の問題点と可能性について検討した。今回のツーリスト6名は, 草原生態系と伝統的遊牧社会の持つエコツーリズムのための資源的価値を認めつつも, いくつかの問題点を指摘した。最大のものは, 地域住民とエコツーリストの自然観の違いによる相互理解の難しさであった。また, 地域住民の自然保護とエコツーリズムに関する意識の低さとともにインフラの不足の克服が指摘された。エコツーリズムに関する中国の国内需要の低さを克服するためには国際交流を通じての国外からのツーリストの招致が必要であることが考えられた。資源としての自然の保護(自然保護区, 自然公園の設定など)と地域住民の教育啓蒙(社会, 学校教育など)の必要性が指摘され, 行政主導型のエコツーリズムの推進が考えられた。
- 野生生物保護学会の論文
- 1998-04-30
著者
-
丸山 直樹
東京農工大学
-
丸山 直樹
東京農工大学農学部地域生態システム学科生態系計画学講座野生動物保護学研究室
-
王 立鴻
東京農工大学農学部生態系計画学講座
-
時 坤
東京農工大学農学部生態系計画学講座
-
丸山 直樹
農工大・農
-
高 中信
東北林業大学野生動物資源学院
-
王 立鴻
東北林業大学野生動物資源学院
-
丸山 直樹
東京農工大学農学部地域生態システム学科
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