ニホングリの渋皮と果肉との接着物質'カスタヘジョン'の部分精製, 推定構造, 性質について
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概要
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高速液体クロマトグラフを用いてニホングリの渋皮に存在する接着物質(H-2)の部分精製を行った.この物質は, 木と木を接着させるとともにウサギの赤血球を凝集させた.この赤血球凝集活性は, ソルビトール, グルコース, ショ糖, グルコサミン, N-アセチルグルコサミン, (+)-カテキンでは阻害されなかった.また, カルシウムイオン, マグネシウムイオン, マンガンイオンの2価のイオンは, 凝集活性を促進した.H-2のパイオリシスーガスクロマトグラムパターンは, (+)-カテキンのパターンと類似していた.IRスペクトルから, 3450 cm^<-1> (OH), 1605, 1520 cm^<-1> (aromatic ring)に吸収バンドが観察された.これらの結果から, 渋皮接着物質H-2は(+)-カテキンで構成されるポリマーであると考えられた.HPLCを用いてメチル化したH-2の分子量を測定したところ1, 500にピークが存在した.この渋皮と果肉との接着物質を'カスタヘジョン'と名付けた.
- 園芸学会の論文
- 1998-01-15
著者
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