アポミクシス: 植物育種のフロンティアー : 国際アポミクシス学会に参加して
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概要
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広義のアポミクシスは栄養体生殖までも含むが,植物育種の興味の対象は狭義の「種子による単為生殖」である.育種におけるアポミクシスの利点は,ホモ,ヘテロにかかわらず遺伝子型を固定し,母親の遺伝子型と細胞質を完全に後代に伝え,いわば,種子によるクローニングによって一代雑種品種の簡易な大量増殖を可能にすることである.この技術はすでにギニアグラスの育種で可能となり,現在,イネなどに応用されようとしている. 咋年で第8号を数えたApomixis Newsletterが中心となり,1995年9月,テキサスA&M大学のあるカレッジステーションで「国際アポミクシス学会」が初めて開催され,日本から筆者ら二名が参加した.参加者は20ヶ国108名で,S.Asker,G.Nogler,E.C.Bashawらをはじめとするこの分野の第一人者が出席した.
著者
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