稲雑種集団内における競争力の推定および適応値との関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
稲雑種集団内における個体間競争力の働きを知るため、はじめに個体当りの競争力の推定方法を確立した。ホウネンワセ(水稲)×田優1号(陸稲)のF_2集団に適用した結果、つぎのことが明らかになった。(1)雑種集団の単植と混植における5つの量的形質を比較すると、穂重、わら量および穂数の平均値および分散値は混植において増大し、集団の分布は歪みを生じた。一方、稈長および穂長は変化しなかった。(2)個体の競争力と単植における穂重との間には。軽い負の相関(γ=-0.23**)があり、穂重の平均値附近およびそれより軽い個体が一般に競争力が大であった。このことは、集団育種において人為淘汰への利用の可能性および競争力が集団内変異の保有に有利な働きをもつことを示す。
- 日本育種学会の論文
- 1967-12-25
著者
関連論文
- マザクラ(Prunus lannesiana Wils.)の葉肉組織由来カルスからの再分化
- 稻体各部色調の記号化とその分類への応用についての一試案
- 三染色体植物における量的形質の定方向変化 : イネの三染色体植物に関する研究(II)
- ニホンナシ(Pyrus serotina Rehd. var. culta Rehd.)の花粉表面微細形態における品種間差異
- 種苗法による登録品種の紹介(4)
- 種苗法による登録品種の紹介(3)
- 種苗法による登録品種の紹介(2)
- 種苗法による登録品種の紹介
- 花粉分析からみた日本の作物の歴史
- 水稲品種の競争力に及ぼす密度、肥料および光の影響
- 水稲品種混合による生育特性に関する競争力の時期別変化
- 稲品種における突然変異系統の競争力
- 競争力の遺伝およびその選抜が農業形質におよぼす影響
- 稲雑種集団内における競争力の推定および適応値との関係