小麦の叢性に関する研究 : 第5報短日処理による小麦品種の草型別の出穂抑制現象
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概要
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(1)小麦品種のうち衛飼型の中に短目処理一(10時間日長)によつて出穂の遅延するものが存在したので,その時期を調査した。すなわち,1956年度は4区,1958年度は7区,・1959年度は出穂前40日頃から8区を設けて短日による出穂遅延の時期を検討した。(2)第2報において,衛倒型品種のうち短日抑制型に属する4品種における出穂遅延の時期は,1956年度では3月27日以後と削り,1958年度では4月3目以後どたり,1959年度も同様た結果とたった。すなわち,短日抑制型に属する品種は自然区の出穂前30〜40日以後における短日が出穂を著るしく遅延し,その時の草丈は20cm内外であった。(3)前報に述べたように衛飼型品種では秋播性を低温処理して消去しても,生育に不利た環境では直立型に変化したい。日長のうち長日は衛旬型を直立型に変化させる効果はあるが,自然条件での生育では出穂前40日迄の短日は出穂には直接に作用普ず,短日抑制型であるかどうかは出穂前40目以後に短目を行えば削ると考えられる。(4)小麦のうち衛飼型の中に短日抑制型の品種があったが,短日抑制の時期は直立型に改って草丈が20cm頃からでおつた。したがって幼穂は短日(10時間日長)でも形成されるが,出穂は抑制されるものと考えられる。
- 日本育種学会の論文
- 1962-10-05
著者
-
渡辺 進二
東近農試
-
牛腸 英夫
九州農試
-
中川 元興
東近農試
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西尾 小作
東近農試
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西尾 小作
農林省東海近畿農業試験場栽培第1部
-
中川 元興
農林省東海近畿農業試験場栽培第1部
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渡辺 進二
農林省東海近畿農業試験場栽培第1部
-
牛腸 英夫
農林省東海近畿農業試験場栽培第1部
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