アルファルファ(Medicago sativa L.)の再分化と不定胚生産性の関係

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アルファルファ(Medicago sativa L)における再分化率と不定胚の生産性の関係を遺伝的背景の異なる,i)品種ならびに育成集団7系統,ii)再分化個体の自殖後代5系統,iii)再分化個体間の交配後代3系統の合計15系統を用いて調べた(Table1). 培養系は,pH5.8に調整した3%ショ糖と0.8%寒天を含むSH培地を基本とし,5mg/lの2,4一ジクロロフェノキシ酢酸とO.2mg/lのベンジルアミノプリンを添加したSD5B培地でカルス誘導と増殖を4週間行い,その後50mMプロリンと11.2mMの硫酸アンモニウムを添加したSHR培地で不定胚を発育させる2段階法を用いた(Okumuraら1993)、再分化能をもつ個体は,無菌発芽幼苗の胚軸を5等分した個体当たり5つの外植体の内で少なくとも1つに不定胚形成のみられたものとした.各系統は供試個体数に対する不定胚を形成した個体数の割合を再分化率として示した.不定胚の生産性として,カルス上の不定胚数を5段階で評価した「不定胚数」,個体当たり5つの外植体の内,不定胚を形成した外植体数で示した「不定胚形成の安定性」および再分化培地に移植後不定胚を形成するまでの口数「不定胚形成まで日数」の3つの形質を取り上げた. 再分化率は品種・育成集団では14〜70%,自殖後代では12〜92%および交配後代では14〜58%の範囲にあった(Table1).不定胚の生産性を各系統の平均値についてみると供試全系統を通じて,不定胚数で1.1〜2.1,不定胚形成の安定性で1.3〜4.1,不定胚形成まで日数では22日〜39日の範囲にあった(Table2). 品種・育成集団の中では再分化率が70%と最も高かった「Drylander」が不定脈数と不定胚形成の安定性においても,それぞれ2.1と4.1と最も高い値を示した.
日本育種学会の論文
1994-12-01

アルファルファ(Medicago sativa L.)の再分化と不定胚生産性の関係

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