Clobetasone-17-butyrateの毒性(I) : マウスおよびラットにおける急性毒性ならびにラットにおける亜急性毒性

元データ 1980-02-15 日本トキシコロジー学会

概要

抗炎症性corticosteroidであるclobetasone-17-butyrate (C-17-B) について, マウスおよびラットにおける急性毒性ならびにラットにおける亜急性毒性を検討した。(1) C-17-BのマウスにおけるLD_<50>は腹腔内投与では雌雄とも約5g/kgであり, 皮下投与では3.6 g/kg以上, 経口投与で6.0 g/kg以上であった。一方ラットにおけるLD_<50>値は腹腔内投与で1.51 (雄)および1.66 g/kg (雌)であり, 皮下投与では2.6 g/kg以上, 経口投与では6.0 g/kg以上であった。(2) C-17-Bによる急性中毒症状としては, マウス・ラットとも被毛粗剛, 自発運動低下および著しいるい痩がみられた。大量投与群では胸腺・脾および副腎の萎縮等の変化を認めた。(3) C-17-Bを1ヵ月間皮下投与した亜急性毒性試験の場合, 0.1 mg/kg/day以上の投与量で雌雄ラットとも体重の増加抑制または減少がみられ, 1.0 mg/kg以上の投与量ではこの成長抑制に飼料消費量の減少を伴った。しかし死亡例は全く生じなかった。投与終了時の各種検査では, 0.01および0.03 mg/kg群で著変を認めず, 0.1 mg/kg以上の投与量群に投与量に併行した副腎, リンパ系または造血系臓器の退行性変化, 白血球数の減少, リンパ球百分比の減少, 血清total cholesterolの増加等が認められた。(4) C-17-Bの1ヵ月間投与による障害からの回復は, 1.0 mg/kg投与群では投与中止後2ヵ月目でほほ完全であった。(5) C-17-Bの急性および亜急性毒性試験においてみられた病変はいるれもglucocorticoids の一般的な毒性として知られているものだけであり, 本亜急性毒性試験におけるその最大無作用量は0.03 mg/kg/dayであった。

著者

松本 道男 順天堂大学医学部病理学第一
松本 道男 順天堂大学伊豆長岡病院病理
松本 道男 順天堂大学医学部病理学教室
田村 穣 新日本実業株式会社 東京研究所
佐藤 憲雄 新日本実業株式会社 東京研究所
江崎 洋志 新日本実業株式会社 東京研究所
橋本 敬祐 順天堂大病理
森脇 隆 新日本実業株式会社 東京研究所
多々見 晃 新日本実業株式会社 東京研究所
永沢 麗子 新日本実業株式会社 東京研究所
青石 美恵子 新日本実業株式会社 東京研究所
岡村 千鶴子 新日本実業株式会社 東京研究所
須藤 三重子 新日本実業株式会社 東京研究所
板東 丈夫 新日本実業株式会社 東京研究所
橋本 敬祐 順天堂大学医学部病理学教室
江崎 洋志 新日本実業

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