茶葉中γ-アミノ酪酸(GABA)の簡易生成法の検討
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概要
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超音波処理および遠赤外線処理が茶葉内のGABA生成に及ぼす影響について調査した。1)超音波処理では水温が15℃の場合,15分の処理でその後の嫌気処理の効果が高まった。また,50℃の場合嫌気処理2時間と同等の効果は認められたが超音波処理の効果は認められなかった。2)遠赤外線処理は処理時間が長いほどGABA生成量は増加した。3)遠赤外線処理と打ち葉処理との組み合わせによってGABA含有率は短時間に増加したが三遠赤外線処理が長くなるほどGABA生成量は減少した。4)以上の結果からGABAを簡易かつ短時間に生成させるためには,葉肉の成分流出を防ぎつつ,短時間に酵素活性を高めることが重要であることがわかった。また,温湯処理や遠赤外線処理は嫌気処理に代わるGABAの簡易生成技術として応用できることが示唆された。
- 日本作物学会の論文
- 1998-05-15
著者
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