アゾーラの施用が水稲の収量, 窒素吸収量および土壌窒素に及ぼす影響
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概要
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田植前の水田で増殖させたアゾーラ(Azolla japonica)を代かきの際にすきこんで、水稲を栽培した。アゾーラの施用が水稲の収量、窒素吸収量および土壌窒素に及ぼす影響について調べた。得られた結果を要約すれば次のごとくである。1)アゾーラの増殖量は生重として6.0~6.3t/10 aとなり、A. japonicaの圃場における増殖量のほぼ最高レベルに達していると考えた。アゾーラとしてすきこまれた窒素量は6~11 kgN/10 aであった。2)水稲の収量および窒素吸収量はアゾーラの施用によって増加した。アゾーラは水稲に対する緑肥の効果をもつと考えた。3)幼穂形成期(8月中旬)アゾーラ施用区では、表層土0~1 cmにおける全窒素量および無機態窒素生成量がアゾーラ無施用区より高い値を示していた。アゾーラの施用は稲作期間中の水田表層土の土壌窒素を富化すると考えた。
- 社団法人日本土壌肥料学会の論文
- 1988-08-05
著者
-
早野 恒一
九州農業試験場
-
早野 恒一
静岡大
-
浅川 晋
名大院生命農
-
浅川 晋
九州農業試験場土壌微生物研究室
-
蘭 道生
熱研センター
-
蘭 道生
九州農業試験場
-
高林 実
九州農業試験場
-
蘭 道生
農林水産技術会議
-
高林 実
九州農業試験場:(現)熱帯農業研究センター
-
浅川 晋
九州農業試験場
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