九州における普通ソバの農業関連形質の年次変動と品種間差異(品種・遺伝資源)
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概要
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九州においてソバ遺伝資源における各農業形質の特徴を明らかにするため, 九州の在来種など, 内外の遺伝資源を用いて栽培調査をした.まず1995年に夏栽培について検討した結果, 夏栽培が成立するためには生育期間が短く難穂発芽性品種の開発が必要であることが示された.1995年から1997年の3年間の秋栽培について農業関連形質を調査した結果, 全ての形質について品種および年次間差が有意であった.全重, 子実重などの形質は年次間差が有意であり栽培環境による影響を受けやすいと考えられた.一方で, 草丈, 主茎節数, 千粒重など形態に関する形質の年次相関は高く, 品種特性を示す指標となると考えられた.また多収を得るには草丈, 全重などの生産量を表す特性が大きいことが有利であることが示された.これらの調査に供試した遺伝資源は生育日数, 形態など原産地毎に地域特性が認められた.特に九州の在来種は生育期間が長く多収を示したことから九州の気象条件に適応した生態型を有することが示された.
- 日本作物学会の論文
- 2001-09-05
著者
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