ネオニコチノイドに対するリコンビナントヒヨコα7ニコチン性アセチルコリン受容体の応答 : Loop Fにおけるイソロイシン191の芳香族アミノ酸への変異の影響
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概要
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ヒヨコα7ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)はloop F領域にイソロイシンI191を持つのに対して,昆虫nAChRを構成するnon-αサブユニットの多くは対応するアミノ酸残基としてトリプトファン残基を持つ.そこで,ネオニコチノイドと昆虫nAChRとの相互作用におけるこの芳香族アミノ酸残基の役割を明らかにするために,ネオニコチノイドヘのα7nAChRの応答に対するI191W変異の影響を,I191FおよびI191Y変異の影響とともに検討した.その結果,ネオニコチノイドヘのα7nAChRの最大応答はI191F変異によって顕著に変化しないのに対して,I191WおよびI191Y変異によりそれぞれ増大および低下することを見出した.このことから,当該トリプトファン残基は昆虫nAChRとネオニコチノイドとの相互作用を強化する構造要因のひとつとして働くものと推察された.
- 日本農薬学会の論文
- 2004-11-20
著者
-
下村 勝
農業生物資源研
-
赤松 美紀
Graduate School of Agriculture, Kyoto University
-
松田 一彦
近畿大学農学部
-
SATTELLE David
MRC Functional Genetics Unit, Department of Physiology, Anatomy and Genetics, University of Oxford
-
松田 一彦
近畿大 農
-
Sattelle D.
Univ. Oxford
-
Sattelle David
Mrc Functional Genetics Unit Department Of Physiology Anatomy And Genetics University Of Oxford
-
駒井 功一郎
近畿大学農学部応用生命化学科
-
赤松 美紀
近大農・応生化
-
下村 勝
Graduate School of Agriculture, Kinki University
-
松田 一彦
Graduate School of Agriculture, Kinki University
-
駒井 功一郎
Graduate School of Agriculture, Kinki University
-
赤松 美紀
Graduate School Of Agriculture Kyoto University
-
Sattelle David
近畿大学 院・農
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