男性ホルモン受容体を介した転写活性に影響を及ぼす化合物(<特集>農薬活性分子の作用機構研究に関する最近の進歩)
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概要
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外因性内分泌かく乱化学物質は,「内分泌機能の変化を介して正常個体(intact organism)あるいはその子孫の健康に悪影響を及ぼす外来性物質である」とOECDにより定義され,我国では環境省が1998年にSPEED98計画(Strategic Programs on Environmental Endocrine Disruptorsの頭文字の略)を実施した.外因性内分泌かく乱化学物質の中で最もその作用機構が解明されているのはステロイドホルモンのような脂溶性リガンドが支配する内分泌系についてである.ステロイドホルモン受容体は,核内受容体スーパーファミリーに属するリガンド依存性の転写活性化因子でありそれぞれ固有の遺伝子発現調節に関与している.本総説では,男性ホルモン受容体を内在するヒト乳がん細胞(MDA-453-kb2)を用いてSPEED98計画のリスト掲載化合物およびその関連化合物を評価した結果と,リガンドが男性ホルモン受容体へ結合するために必須の構造要因をCoMFAへ法で解析した結果を解説した.
- 日本農薬学会の論文
- 2008-02-20
著者
-
赤松 美紀
Graduate School of Agriculture, Kyoto University
-
田村 廣人
Department of Environmental Bioscience, Faculty of Agriculture, Meijo University
-
赤松 美紀
京大院・農
-
田村 廣人
Department Of Applied Biological Chemistry Meijo University
-
細田 晃文
名城大農
-
細田 晃文
Department of Environmental Bioscience, Meijo University
-
赤松 美紀
Graduate School Of Agriculture Kyoto University
-
赤松 美紀
京大院農:科技団crest
-
田村 廣人
名城大学
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