ブナ科コナラ属のクヌギ(Quercus acutissima)とコナラ(Quercus serrata)の葉の寿命の庇陰と施肥に対する反応
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概要
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Leaves of Quercus acutissima and Q. serrata seedlings were observed from the time of unfolding to leaf fall to determine the effects of low relative light intensity (RLI) and additional inorganic fertilizer application to leaf life span (LLS). Seedlings oi both species grown under low RLI (25%, 12%, 6% and 3%) retained leaves longer and the LLS increased significantly (p<0.01) as RLI decreased. Although it has been reported that leaf nitrogen content negatively correlated with LLS (Reich and Waiters, 1992), and it was predicted that the artificial addition of nitrogen would shorten LLS (Rikuzawa, 1995), additional inorganic fertilizer did not decrease the LLS of Q. acutissima and Q. serrata seedlings significantly (p<0.01). Fertilizer application promoted leaf production which led to self shading. Self shading may have reduced photosynthetic rates in shaded leaves extending the mean LLS of fertilized seedlings longer than expected. Although there may have been an increase in photosynthetic rate due to fertilizer application self shading may have offset this increase. Comparatively, Q. acutissima had a longer LLS than Q. serrata seedlings under all treatmentsブナ科コナラ属のクヌギ(Quercus acutissima)とコナラ(Quercus serrata)の葉の寿命の可塑性を明らかにするために庇陰処理と施肥処理を行い,展葉から落葉までの着葉期間の変動について研究した.庇陰処理においては両樹種ともに相対照度(RLI)が低いほど着葉期間が長く,葉の寿命(LLS)は長くなった.これに対し,施肥処理では,施肥処理間に差が認められなかった.従来の報告では,光合成速度とLISは反比例の関係にあり,葉の生産性が高いとLISは短くなるとされている.庇陰処理においては,RLIが高いほど光合成速度が高くなり生産性が維持されたためにLLSは短くなったと考えられた.一方,施肥処理においても,施肥により光合成速度が高まりLLSが短くなると予想されたが,その効果はなかった.その原因として,施肥により多量の葉が生産されたために相互庇陰を起こし,このことによる生産性の低下が施肥による増大分を相殺することになり,結果的にLLSが短くならなかったと推測された.樹種間でLLSを比較すると,ほとんどの処理においてコナラがクヌギよりも短くなった.このことから,コナラの方が単位葉面積の生産コストに対する生産性が高いことが予想された.
- 九州大学の論文
著者
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齋藤 明
九州大学名誉教授
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玉泉 幸一郎
九州大学農学部造林学教室
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齋藤 明
九州大学農学部造林学教室
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斎藤 明
九大 農
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バニュス ジョージ
九州大学農学部林学科
-
Gyokusen Koichiro
Faculty Of Agriculture Kyushu University
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Gyokusen Koichiro
Laboratory Of Silviculture Faculty Of Agriculture. Kyushu University
-
齋藤 明
九州大学大学院農学研究院
-
玉泉 幸一郎
九州大学農学部林学科
-
玉泉 幸一郎
九州大学農学研究科
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