区間信頼度を最大にする最適予防保全方策のまとめ
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概要
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修理可能なシステムに対する予防保全方策は信頼性理論において、重要な問題であり、多くの研究者によって論じられている。ここでは、区間信頼度を最大にする最適予防保全方策について議論する。区間信頼度R(x、T)はある示された時刻丁から、x時間故障なしで稼動する確率として定義される。もし、T=Oのとき、単に信頼度となり、x→Oのとき、時刻下における瞬間アベイラビリティになる。このように、区間信頼度は信頼性理論でもっとも重要な信頼度とアベイラビリティの両面を兼ね備えた測度である。ここでは、Tが一定の場合とTが確率変数で指数分布に従う場合の2通りを考える。後者の場合の1例として、補助発電機をあげる事ができる。この場合、Tは停電が起るまでの時間、xは再び電気の供給がおこなわれるまでの時間を表し、R(x、T)は停電の間、補助発電機が故障し広いで稼動する確率を示している。区間信頼度を目的関数とした場合の予防保全方策を論じる。区間信頼度は再生方程式を解く事によって容易に求められる。(i)Tが一定の場合の区間信頼度の極限値、(ii)Tが指数分布に従う場合の区間信頼度、(iii)修理費用、予防保全費用、システムの故障による費用を考慮したとき、単位時間当りの期待費用、を最大または最小にする最適予防保全方策を求める。故障率が単調増加関数であるような適当次条件のもとで、最適予防時間が方程式の唯一の解として与えられる軍とそれの上限も示される。この場合、故障率H(t)が非常に重要な役割を果している。更に、故障時間や修理時間が離散型分布に従う場合の区間信頼度を求め、最適方策を求める。そのとき、連続型で得られた結果が離散型の場合に書き直される。もう1つの興味ある尺度は区間アベイラビリティであり、区間信頼度より容易に求められる。最後に、この論文の結果を理解し易くするため、数値例が与えられる。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文
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