小修理の最適数を決定するモデルの一般化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
真壁と森村はユニットが時間でなく、故障回数でもって事前に取替える新しい方策を考え、研究した。これはBarlow and Hunterによって導入された故障で小修理をする定期取替方策を実用的に補正したモデルであり、ユニットの全稼動時間が測定できない場合や稼動中のユニットを取替えるのに多額の費用を要する場合に、有効的な方策として知られている。ここでは、今迄に得られている結果よりも深く単位時間当りの期待費用を最小にする最適方策を議論し、定理の形でその結果を明確に与える。ある適当な仮定のもとで、取替までの最適故障回数が方程式の唯一の解として求められ、それの上限などが示される。そこから、最適次有限回数が存在するための1つの十分条件が簡単に得られる。さらに、このモデルを拡張した次の2つの取替方策を考える。1。ユニットが故障したとき、2つのタイプの故障の種類をもつ。タイプ1は確率αで故障し、小修理され、タイプ2は確率1一αで故障し、修理せずに取替えられる。もしタイプ1がタイプ2の故障する前にん回故障したならば、事前取替する。2。システムは異なる2種類のユニットから構成される。ユニット1が故障したとき、小修理され、ユニット2が故障したとき、システムは修理せずに取替えられる。もしユニット1がユニット2の故障する前にk回故障した次らば、事前取替する。この2つのモデルに対して、それぞれ単位時問当りの期待費用を求め、最適方策について議論する。基本的なモデルのときに得られた結果を拡張した形の定理が与えられる。最後に、故障分布がワイブル分布に従う場合の数値例を示し、結果を検討する。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文