中古ユニットに対する最適取替方策
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概要
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動作中のシステムの故障はしばしば多額の費用とときには危険な状態を招くことがある。この場合、故障する前に何時システムを取替えるかを決めることは重要であり、いくつかの取替方策が考察されている。ここでは。X時間使用した(年令Xという)中古ユニットの取替方策を考える。実際の場合、新品を使用するより中古品を使った場合が得策な場合も多いし、何らかの事情で中古品を使わなければならない場合もあろう。このような場合、取替方策を講じることは新品の部品より重要であろう。ここでは、次の取替方策をもつ2つのモデルを考える。1。年令による取替;ユニットは故障または稼動開始後t*_o時間に取替えられる。2。小修理を伴う定期取替;ユニットは一定時間間隔Tで取替えられ、その間に故障した場合は小修理が行われ私この2つのモデルに対して、従来の結果より単位時間当りの期待費用を求める。モデル1に対しては、年令Xが与えられたとき、期待費用を最小にする最適方策について考察する。ある条件のもとで、最適取替時間t*_oが方程式の唯一の解として求められることが示される。この場合、取替時間の上限も示される。モデル2に対しては、年令xを与えたときの最適取替時間T*と、逆に、取替時間Tを与えたときの中古ユニットの最適年令X*について考察する。前者の場合、ある条件のもとで、最適取替時間が方程式の唯一の解として求められる。例で、ユニットの故障分布とそれの取得費用関数を具体的に与え、両方がともに変数のとき、期待費用を最小にする各々の最適時間を求め、数値例も示される。更に、これを補正したモデルで、一定時間Tで取替えるのでなく、その後初めて故障したとき取替える場合を考える。このモデルに対しても、前と同様な方法で、最適方策について議論する。ここで得られた結果は従来の新晶同様のユニットの取替問題で得られている結果の拡張になっている。最後に、中古ユニットの取得費用関数と再び転売する費用を考慮した場合が簡単に述べられる。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文