南極昭和基地における積雪と海氷観測
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概要
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第8次(1967年),第9次(1968年),第10次南極地域観測隊(1969年)において実施された昭和基地周辺の海氷上(北の浦およびオングル海峡)における,積雪量と海氷厚の観測結果をまとめて報告する。北の浦海氷上における積雪量は,場所による大きな相違があるが,おおむね卓越風向の風上地域では非常に少なく,風下の東オングル島に近い地域では多いという傾向が見られた。最も積雪量の多い所では,積雪深が9月から10月頃に120cmを越え,最も少ない所では,年間を通してほとんど積雪がなかった。北の浦全域の平均積雪深は,1968年,69年とも最大約30cmで,11月末から急激に消耗を始め,年間を通じてはほぼゼロとなった。昭和基地周辺の一冬氷は,9月から11月頃まで成長を続け,最大氷厚は110〜140cmであった。
- 国立極地研究所の論文
著者
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成瀬 廉二
Npo Glacier And Cryospheric Environment Research Laboratory
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上田 豊
名古屋大学
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成瀬 廉二
北海道大学低温科学研究所
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上田 豊
名古屋大学大気水圏科学研究書
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上田 豊
名古屋大学大学院環境科学研究科
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遠藤 八十一
北海道大学低温科学研究所
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石田 完
北海道大学低温科学研究所
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