α-アミラーゼがシューの膨化におよぼす影響

概要

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CPを高温で長時間保存すると、シューの膨化劣化が生じる因子として、α-アミラーゼとシューの膨化との関係について検討した。1.α-アミラーゼを第一加熱物へ添加すると、無添加に比べて10.5および21.0 u./(デンプン10g)の添加は膨化を良くしたが,105 u./(デンプン10g)の添加は膨化劣化を生じさせた。2.低アミロデンプン糊FD粉を用いて低分子化デンプンの膨化への影響をみると、α-アミラーゼを10.5u./(デンプン10g)添加したものは無添加に比べて膨化を良くしている傾向がみられ、105および210 u,/(デンプン10g)添加したものは無添加に比べて均整率が小さく1%の危険率で膨化劣化が生じていた。 3.AgNOを卵液に添加し、卵黄中のα-アミラーゼの働きを抑えたところ、CP保存による急激な膨化劣化は抑えられた。以上のことより、CPの高温で長時間の保存によるシューの膨化劣化の原因のひとつは、卵黄のα-アミラーゼによるデンプンの低分子化であることが明らかとなった。
日本調理科学会の論文
1996-05-20