アリモドキゾウムシの合成性フェロモンの野外条件下における誘引性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1) 日本に分布するアリモドキゾウムシCylas formicarius (FABRICIUS)に対する合成性フェロモン(Z)-3-dodecenyl (E)-2-butenoateの雄成虫に対して誘引性をもつことを確認した。2) 幾何異性体(E)-3-dodecenyl (E)-2-butenoateの混入率が10%以下であれば誘引力に影響しないと考えられた。3) 純度96%の合成性フェロモンのゴムセプタムへの含浸量は1mgが適当と判断された。その有効期間は1か月程度と考えられた。4) フェロモントラップは,地上に置いた場合最も捕獲効率が高く,アリモドキゾウムシ雄成虫は歩行してトラップに到達することが観察されることから,地上に設置するのがよいと考えられた。5) フェロモントラップは風下側の雄成虫をより多く誘引し,風上側とは顕著な差が認められた。6) 捕獲虫数は日中は少なく,15時ごろより増加し,19時ごろをピークとしてその後しだいに減少し,夜明けとともに激減した。7) トラップの型式は,ロート型,水盤型,粘着型が適していた。
- 1992-05-25
著者
-
安田 慶次
沖縄県農業研究センター
-
杉江 元
農業環境技術研究所
-
Heath R.r.
Usda Ars Insect Attractant Behavior And Basic Biology Research Laboratory
関連論文
- フジコナカイガラムシPlanococcus kraunhiae(Kuwana)(カメムシ目:コナカイガラムシ科)に対する性フェロモン成分による交信攪乱効果
- E307 沖縄県で発見されたタバココナジラミ幼虫の寄生蜂Eretmocerus mundusの発育特性
- E211 コナジラミ類の天敵コミドリチビトビカスミカメによる作物の加害について
- S082 沖縄県におけるカンキツグリーニング病(ミカンキジラミ)防除に対する取組み(カンキツグリーニング病小集会)
- ウコンノメイガ(ツトガ科:ノメイガ亜科)の性誘引物質
- アリモドキゾウムシ成虫に対する天敵糸状菌Beauveria bassianaのオイル混入による殺虫率の増大
- 性フェロモン物質の捕集とガスクロマトグラフによる分析のこころみ
- リンゴコカクモンハマキの性フェロモンの再検討
- 天敵糸状菌Beauveria bassianaのアリモドキゾウムシ成虫に対する感染性に及ぼす温度, 湿度, 分生子密度の影響
- 野外条件下におけるヒメコガネの合成性フェロモンの誘引性
- S062 沖縄県におけるカンキツグリーニング病(HLB)を媒介するミカンキジラミ(Cp)の新たな防除戦略(カンキツグリーニング病-現在の技術による防除)
- J224 侵入害虫ランツボミタマバエ(双翅目:タマバエ科)の生態的基礎情報と、多化性ゴール形成性タマバエとしての生態的特性
- A106 抗細菌物質がミカンキジラミのカンキツグリーニング病原菌保毒率に及ぼす影響
- I206 マメハモグリバエLiriomyza trifolii(Burgess)に対するキク品種間の感受性簡易検定法
- I201 露地栽培のニガウリの蕾を加害するランツボミタマバエ(双翅目 : タマバエ科)
- F222 浸透移行性殺虫剤樹幹散布によるカンキツ樹へのミカンキジラミDiaphorina citriの定着阻止
- ランツボミタマバエContarinia maculipennis(双翅目:タマバエ科)の寄生蜂の発見
- ミカンキジラミ成虫に対する浸透移行性殺虫剤の高濃度液樹幹散布による殺虫効果,産卵回避について
- H220 ミカンキジラミ成虫(AsCp)の移動分散に関する2,3の知見(一般講演)
- D105 農家圃場におけるケナガカブリダニを用いたハダニ類の防除(一般講演)
- ミカンキジラミ幼虫と成虫に対する数種殺虫剤の殺虫効果
- ミカンキジラミ成虫のゲッキツとシークワーサーにおける生息部位とその選好性
- H227 ミカンキジラミ成虫体内におけるカンキツグリーニング病の保毒状況(一般講演)
- H226 沖縄島のゲッキツ群落におけるミカンキジラミ成虫の形質の季節的変動(一般講演)
- H228 蛍光染料吸汁によるミカンキジラミ成虫のマーキング法(一般講演)
- 視覚刺激を付加した新しいタイプのアリモドキゾウムシ防除用フェロモン剤
- F220 グアバとシィクワーシャーに対するミカンキジラミ成虫の選好性
- H107 アリモドキコール粒剤による防除法の検討(一般講演)
- キンモンホソガ Phyllonorycter ringoniella MATSUMURA の性フェロモン : 性フェロモンの存在と単離
- ナスノメイガの配偶行動と処女雌トラップによる雄の誘引
- タマナギンウワバの交尾時刻と風洞内における性フェロモンの生物検定
- 簡便な乾式トラップの試作
- G213 ミカンキジラミの配偶行動について(生活史・分布)
- F114 沖縄県のニガウリと福岡県のデンファレからランツボミタマバエContarinia maculipennis Felt(ハエ目:タマバエ科)を発見(一般講演)
- 室内試験におけるトビハマキに対する(Z)-11-テトラデセニルアセタートの交信撹乱効果
- チャノコカクモンハマキの雌成虫に対する誘引物質としてのアクリル酸
- B106 Beauveria bassiana可溶性成分(S分画)に対する抗血清の作製について(病理学・微生物的防除)
- カンシャノシンクイハマキの性フェロモンの構造決定
- アリモドキゾウムシの合成性フェロモンの野外条件下における誘引性
- チャノコカクモンハマキおよびリンゴコカクモンハマキの処女雌が放出する性フェロモンとその関連化合物
- H204 交信攪乱剤に対するチャノコカクモンハマキ抵抗性系統の作出(生理活性物質 飼育法 栄養学)
- J38 ヨトウガの性フェロモン(生理活性物質)
- イソキサチオン乳剤浸漬によるサトウキビのハリガネムシ被害の防止
- B217 アリモドキゾウムシの生殖器官とフ***モン放出の季節変化(生活史 分布)
- B1-4 合成性フェロモンを用いたアリモドキゾウムシの大量誘殺(特殊害虫アリモドキゾウムシの根絶に向けて)(小集会)
- A8 アリモドキゾウムシの合成性フェロモンによる大量誘殺試験(生態学)
- アリモドキゾウムシの合成性フェロモンの野外での誘引性 (アリモドキゾウムシとイモゾウムシ)
- E19 アリモドキゾウムシの合成フェロモンの誘引性(生理活性物質)