Bacills thuringiensisに関する微生物生態学的研究 : I.桑園土壤へ散布したBacillus thuringiensis菌数の消長
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概要
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微生物生態学的見地からBacillus thuringiensisの農業生態系における動態を明らかにする目的で, 性状のちがう2種類のB.t.AF 101およびB.t.var.thuringiensisを土性の異なる2地区の桑園土壌(A試験区;沖積層・壤土〜砂壤土, B試験区;洪積層火山灰土・埴壌土〜埴土)へ散布してその消長を調査した。AF 101とvar, thuringiensisの消長は異なり, 散布されたA, B両試験区のすべての地区において, AF 101は散布1か月後に10^5/gレベルから10^4/gレベルへの急激な減少がみられたが, var.thuringiensisでは散布後3か月〜4か月間はほぼ散布直後の菌数を維持し, その後漸減した。両菌種ともB.t.検出限界濃度である10^3/g近くで12か月〜16か月残存していた。在来Bacillus属細菌の数は, 年間を通じ5月〜9月は10^5/g〜10^6/g, 11月〜2月は10^4/g〜10^5/gのレベルで推移した。Bacillus属細菌中に占めるB.t.の割合(R値)は散布直後20〜40%を示したが, B.t.の減少に伴って変動し, 10%前後で比較的長期間(12か月〜16か月)続いた。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1977-03-25
著者
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