脳内ヒスタミン神経系を介するレプチンによる摂食抑制機構(<総説特集>II 食欲調節因子と味覚-4)
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概要
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ヒスタミンは中枢神経系で神経伝達物質として機能する生体アミンであり、ヒスタミン神経系はこれまでに睡眠覚醒や摂食行動をはじめとする種々の生理機能に関与していることが示されている。摂食行動については、ヒスタミンは脳内のH_1受容体を介して摂食抑制を起こすと考えられているが、詳細な機構については未だ不明である。レプチンは白色脂肪細胞から放出される食欲制御物質であり、視床下部に存在するレプチン受容体を介して摂食抑制とエネルギー消費の増大を引き起こすことが知られている。我々はこれまでに食欲調節において脳内ヒテタミン神経系がレプチンの標的となっている可能性について検討を行い、ヒスタミン合成阻害薬の前投与によりレプチンの摂食抑制作用が減弱すること、さらにヒスタミンH_1受容体ノックアウトマウスではレプチンの作用が消失していることを示した。また、レプチンの腹腔内投与によりヒスタミン遊離が速やかに上昇することからレプチンが脳内ヒスタミン神経系の活性化を介して摂食抑制を起こすと考えられた。このヒスタミン神経系の活性化は味覚末梢神経である鼓索神経の切断によってほぼ完全に消失することから、レプチンによるヒスタミン神経系の活性化には鼓索神経が何らかの役割を果たしているものと推測される。
- 日本味と匂学会の論文
著者
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大和谷 厚
大阪大学医学部医用物理学教室
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大和谷 厚
大阪大学医学部
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大和谷 厚
大阪大学 院・医・保健
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大和谷 厚
大阪大・院医・保健
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大和谷 厚
大阪大学医学部保健学科医用物理学教室
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石塚(森本) 智子
大阪大学医学部保健学科医用物理学講座
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大和谷 厚
大阪大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
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