共鳴カードを用いた知性の共鳴現象の解析(6) : 2日間の繰り返しの影響
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概要
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われわれは先の一連の研究で高次の精神活動における共鳴現象を具体的なメッセージに注目して定量的に解析する手法を確立した。その手法では数字や文字のようなデジタル情報が任意の人数の集団でどのような共鳴をどの程度引き起こすかが解析できる。方法の概略は、参加者を着席させて、定められた指示に従って任意に思い浮かぶ情報をカードに記入させ、隣接する者同士での一致の度合い(すなわち、共鳴の度合い)をスコアとして与えて、確率論的な道具で評価するものである。この試行をシンクロXと呼ぶ。今回は、56人の参加者によって共鳴を意図して繰り返された試行(ポジティブ試行)のデータを解析した。この試行について10週間に渡る繰り返しで学習効果が見られないことがわれわれの過去の研究で分かっている。今回はより短期間の繰り返しでスコアがどう変化するかを調べた。2日間に、2時間づつの間をおいて、各セッションに3回づつ、合計6セッションの試行を行った(合計18回)。その結果、セッションの進行につれてスコアが上昇する傾向は見られず、学習効果は認められなかった。また各セッションの初回の方が3回目よりも平均スコアが高い(共鳴度が高い)ことが示された。このことから6分以内に繰り返した場合には共鳴度は低下することと2日間の繰り返しで学習効果が見られないことが示された。以上から共鳴現象では意識的な過程の役割が小さいことが示唆された。
- 国際生命情報科学会の論文
- 2000-03-01
著者
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