Brassica maurorum Durieu.とRaphanus sativus L.との人為合成複二倍体植物の細胞遺伝学的安定性と稔性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Brassica maurorum(2n = 16, FFゲノム)とダイコン(Raphanus sativus, 2n = 18, RRゲノム)との人為合成複二倍体植物Brassicaraphanus(2n = 34,FFRRゲノム)は,世代が進むとともに安定した染色体行動と高い花粉稔性を示し,比較的高い結実を示した(Table 1と3).また,Brassicaraphanusの自殖によって得られた後代植物(S_1F_1〜S_3F_1)はいずれも2n = 34の複二倍体であり(Table 2),形態的にも両親種の中間を示した(Fig.1C, DおよびE).Brassicoraphanusを種子親に育成親(B.maurorumとダイコン)を花粉親に用いた戻交雑において,Brassicaraphanus×B. maurorumの組合せは高い結実を示したが,いい結実を示したが,Brassicaraphanus×ダイコンでは不稔であった(Table 1).このうち, S_2F_1世代のBrassicaraphanus×B. maurorumの組合せから得たBC_1植物は,2n=25の染色体数をもつ二基三倍体(FFRゲノム)であった.本研究で新しく育成した複二倍体種と二基三倍体種は,MATSUZAWA et al.(1996)が提唱したI.人為合成複二倍体,II.異種遺伝子導入系統,III.異種細胞質系統IV.異種染色体添加系統およびV.染色体置換系統を育成するための橋渡し植物として利用できるものと思われた.
- 宇都宮大学の論文
- 1998-03-31
著者
関連論文
- Production of Raphanus sativus (C_3)-Moricandia arvensis (C_3-C_4 intermediate) Monosomic and Disomic Addition Lines with Each Parental Cytoplasmic Background and their Photorespiratory Characteristics(Genetic Resources Evaluation)
- P10 タイヌビエとメヒシバのエピクチクラワックスの形態と化学組成
- 235 遺伝的特徴解析のための画像自動計測装置の開発 : 花粉計測量に基づく雑種花粉の計測(計測工学)
- 雑種花粉評価のための色指標の提案
- タイヌビエとメヒシバのエピクチクラワックスの形態と化学組成
- B. rapa 1染色体添加型ダイコン(2n=19)における小粒種子の莢内位置と添加型ダイコンの出現率
- Moricandia arvensis (C_3-C_4植物)二染色体添加型ダイコンの作出とそれらの葉構造と光呼吸特性
- Diplotaxis tenuifolia (C_3-C_4植物)とBrassica Oleracea (C_3植物) との属間雑種植物の作出およびそれらの葉断面構造と光呼吸特性
- アブラナ科属間体細胞雑種(Moricandia arvensis+Brassica oleracea)後代の葉断面構造の比較
- 71 Diplotaxis tenuifolia (C_3-C_4中間型)とダイコン(C_3型)から作出した様々なゲノム構成をもつ交雑植物の葉の内部構造
- Diplotaxis tenuifolia(C_3-C_4中間型)とダイコン(C_3型)から作出した様々なゲノム構成をもつ交雑植物の光合成特性と光呼吸酵素の細胞間蓄積様式
- 交雑育種法における花粉の画像計測量の提案
- 23 Diplotaxis tenuifolia (C_3-C_4中間型)、ダイコン(C_3型)、及びそれらの属間交雑植物の葉構造と光合成・光呼吸特性
- ヒガンバナ亜科に属する花卉類の核型およびRAPD マーカーからみた類縁性
- Moricandia arvensis と Brassica oleracea の体細胞雑種の花粉培養
- ダイコン 1 染色体添加型Brassica maurorum (2n=17) 系統の育成
- Brassica rapa L. × Moricandia arvensis DC. の雑種植物の作出
- Brassica rapa 1染色体添加型ダイコン(2n = 19)の継代維持
- Diplotaxis tenuifolia8C_2-C_4 植物)とダイコン(C_3 植物)との属間雑種植物の後代について
- Moricandia arvensis 染色体添加型カンラン系統の育成
- 217 画像処理に基づく雑種花粉の計測(画像処理)
- RAPDマーカーによるボケ類(Chaenomeles属)の分類
- Brassica fruticulosa Cyr. ssp. mauritanica(Coss.) Maine. と Raphanus sativus L.との人為合成複二倍体植物の細胞遺伝学的安定性と稔性
- 花木ボケ類の不ねんに関する細胞学的観察
- 花卉育種における倍数体の領域とその利用性に関する研究 : 第7報 ムスカリ園芸種にみられる自然倍数性と系統進化について
- Production of Intergeneric Hybrids between the C_3-C_4 Intermediate Species Diplotaxis tenuifolia (L.) DC. and Raphanus sativus L.
- Breeding of Moricandia arvensis Monosomic Chromosome Addition Lines (2n=19) of Alloplasmic (M. arvensis) Raphanus sativus
- Identification and evaluation of clubroot resistance of radish chromosome using a Brassica napus-Raphanus sativus monosomic addition line
- Production and characterization of Brassica napus-Raphanus sativus monosomic addition lines mediated by the synthetic amphidiploid "Raphanobrassica"
- Inheritance of C_3-C_4 Intermediate Photosynthesis in Reciprocal Hybrids between Moricandia arvensis (C_3-C_4) and Brassica oleracea (C_3) that Differ in their Genome Constitution(Crop Morphology)
- 133 アブラナ科のC_3-C_4中間植物種とC_3植物種における自然交雑の可能性について
- カンラン類1染色体添加型ダイコンの遺伝・育種学的評価(1) : 数種類の添加型ダイコンが持つ形質の他のダイコン品種およびカブでの発現
- カンラン類1染色体添加型ダイコンのγ線種子照射による転座型ダイコンの育成
- カンラン類1染色体添加型ダイコンの種子による継代維持
- 39 Diplotaxis属のC_3種, C_3-C_4中間種, およびその天然の複二倍体種の光合成, 光呼吸特性
- カンラン類一染色体添加型ダイコンにおけるカブモザイクウイルス(TuMV)抵抗性遺伝子の同定と評価
- Brassica属A,BおよびCゲノム3種(B.campestris, B.nigra, B. oleracea)の異種染色体添加型植物の育成
- アブアナ科植物の遠縁交雑と遺伝・育種学的利用
- アブラナ科作物の核復帰種の育成について
- Brassica maurorum Durieu.とRaphanus sativus L.との人為合成複二倍体植物の細胞遺伝学的安定性と稔性
- カンラン類一染色体添加型ダイコンを用いた添加染色体のダイコン栽培品種への導入
- Brassica maurorum Durieu.とRaphanus sativus L.との人為合成複二倍体植物の細胞遺伝学的安定性と稔性
- カンラン類一染色体添加型ダイコンを用いた添加染色体のダイコン栽培品種への導入
- ダイコンとBrassica属野生種との新しい属間雑種植物の作出
- 引用文献(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 謝辞(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 摘要(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第7章総合考察および結語(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第6章γ線種子照射によるカンラン類一染色体添加型ダイコン(2n=19)からの転座型ダイコンの育成とその後代植物(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第5章カンラン類一染色体添加型ダイコン(2n=19)のモザイク病抵抗性とγ線種子照射感受性遺伝子が座乗する染色体の解析(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第4章カンラン類一染色体添加型ダイコン(2n=19)の遺伝・育種学的評価(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第3章カンラン類一染色体添加型ダイコン(2n=19)の維持(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第2章カンラン類一染色体添加型ダイコン(2n=19)の育成(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 第1章属間雑種植物Raphanobrassica(2n=36,RRCC)の育成(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- 序章(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- レジュメ(カンラン類一染色体添加型ダイコンの育成とその利用に関する細胞遺伝・育種学的研究)
- アブラナ科植物における遠縁交雑の遺伝・育種学的利用
- ダイコンとSinapis層との属間雑種植物の作出とそれらの細胞遺伝学的観察
- 人為合成種 Brassicoraphanus(OORR,2n=36);野生種Brassica oxyrrhina Coss.(OO,2n=18)×ダイコン(Raphanus sativus L.,RR,2n=18)の複二倍体系統
- 画像処理に基づく花粉の計測
- アブラナ科作物の異種細胞質種の育成に関する研究 : 第3報 異種細胞質ダイコン系統の育種
- アブラナ科作物の異種細胞質種の育成に関する研究 : 第2報 異種細胞質カンラン系統の育種
- アブラナ科作物の異種細胞質種の育成に関する研究 : 第1報 異種細胞質ハクサイ類系統の育種
- ダイコンとハクサイ類及びクロガラシとの正逆間交雑
- クロガラシとハクサイ類及びカンラン類との正逆間交雑
- アブラナ科作物の種・属間交雑親和性と複二倍体種の合成
- ダイコンとクロガラシとの属間交雑と異質細胞質ダイコンの作出
- ダイコンとカンランとの正逆交雑による雑種植物の育成
- Brassica nigra×B.compestrisの雑種植物とその後代
- カンラン類1染色体添加型ダイコンの育成
- ハクサイとカンランとの正逆交雑による雑種食物の育成
- エルカ(Eruca sativa)×ダイコン(Raphanus sativus L.)の属間雑種植物
- カンランの細胞質をもつダイコンの育成
- 属間雑種植物ラファノブラシカの稔実性
- アブラナ属の種間交雑に関する研究 : III. Braassica nigra(n=8群)とB.campestris(n=10群) 及びB.oleracea(n=9群)との交雑親和性
- アブラナ科作物の種・属間交雑親和性に関する研究
- アブラナ属の種間交雑に関する研究 : II. Brassica oleracea と B.campestris との交雑親和性
- アブラナ属の種間交雑に関する研究: I. B.campestris 群×B.oleracea 群における雑種胚の発育におよぼす温度の影響と子房培養による交雑成功率の向上
- 属間雑種植物ラファノブラシカの稔実性
- セイヨウナタネとカラシナとの正逆交雑によるBゲノム一染色体添加型ナタネの育成とその特性