有機リン系防蟻剤の防蟻効力について(第2報) : 土壌および木材中の有機リン剤の消失速度

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室内試験で白アリによる被害を完全に防ぐために必要な最小薬剤量(床下土壌処理量)を明らかにした。更に処理現場での防蟻剤の消失速度を正確に予測するための実験を行った。クロルピリホスとホキシムは京都,大阪および奈良地方の床下土壌から1年間に約75%も蒸散してしまうことが明らかになった。そして白アリ被害を完全に阻止するのに必要な土壌処理量(最小必要処理量)の10倍量のホキシムまたはクロリピリホスで床下土壌を処理(1%溶液3l/m^2)しても,5年以内に白アリ被害が再発する確立は極めて高いことがわかった。クロルピリホスをマクロカプセル化することにより処理現場におけるその消失速度は著しく小さくなった。ピリダフェンチオンは処理現場では非常に安定であることがわかった。しかし,防蟻効力がホキシムとクロルピリホスに比べるとかなり劣っていた。バッサは乾燥土壌中ではかなり安定であったが,林内土壌中では不安定で90日以内にほとんどが消失した。防蟻剤で処理した土壌の穿孔阻止効力試験の観察結果から,クロルピリホス,クロルピリホスMC,ホキシムおよびバッサの白アリ被害を防ぐための最小必要土壌処理濃度(3lm^2)はそれぞれ800〜400ppm, 2000〜1000ppm, 600〜300ppmおよび800〜600ppmと推定した。
近畿大学の論文
1995-03-15

有機リン系防蟻剤の防蟻効力について(第2報) : 土壌および木材中の有機リン剤の消失速度

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