ウサギ膀胱の非コリン非アドレナリン作動性興奮神経支配調節におけるプロスタグランディンの役割
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概要
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ウサギ膀胱のアトロピン耐性反応に対するプロスタグランディン(PG)の調節的役割が調べられた。単一パルス刺激によるアトロピン耐性反応は,ATPに対する筋の感受性を低下させると,インドメサジン(4×10^<-6>M)あるいはメフェナム酸(4×10^<-6>M)の非存在下よりも存在下の方が反応高は大きく減少し,その減少速度及び程度も顕著であった。PGE_1 (10^<-9>〜5×10^<-9>M)とE_2(10^<-9>M)はアトロピン耐性反応を効果的に増強したが,PGF_<2α>にはこの様な効果は認められなかった。ATPは初期の速い時間経過の収縮と引き続いて緩徐な時間経過の収縮を惹き起こした。インドメサジンは緩徐な収縮を消失させた。PGE_1とE_2はインドメサジンによるATPの収縮抑制を元に回復させた。ATPによる速い収縮要素は神経刺激によるアトロピン耐性反応と類似していることが明らかとなった。ウサギ膀胱において,PGが非コリン非アドレナリン作動性神経と平滑筋との情報伝達の調節因子として作用していると結論される。
- 岐阜大学の論文
- 1988-12-25
著者
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