Plasmodiophora brassicaeに感染したハクサイとカブ根部細胞におけるでん粉の微細構造(アブラナ科植物の根こぶ病に関する研究VI)

概要

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根こぶ病菌変形体を有するアブラナ科植物の感染細胞内でん粉の増加は数名の研究者によって指摘されている。アブラナ科植物に対する根こぶ病菌の絶対寄生性は1個の感染細胞内のでん粉と本病菌の間の関係を詳細に明らかにすべく,細胞レベルで研究された。超薄切片の観察において,ハクサイとカブの感染細胞内の若いまたさらに発達している変形体に接し,またそれらの間にある寄主細胞質にはでん粉粒を合わアミロブラストが多く見出された。1個の感染細胞において,寄主の細胞質と菌の細胞質からなる1つの複雑な集団が観察された。アミノプラスト膜と変形体膜の接した部分は1つの波状の線、また1つの真直な線としてみとめられた。これらの線は重要なまた興味のある接触と推察される。さらに1つの小形のでん粉粒を脅か1つの小形のアミロプラストは変形体膜で取り囲まれており,それはまたアミロブラストと変形体の2つの膜からなる1つの波状の線を示した。でん紛粒は変形体を有する感染細胞に多く見出されるが,これらは菌の胞子形成の進行につれて減少した。感染細胞内のでん粉は根こぶ病菌によってでん粉から低分子量の炭水化物に分解されてのちに,本病菌に取り込まれると推察される。
岐阜大学の論文
1984-12-15

Plasmodiophora brassicaeに感染したハクサイとカブ根部細胞におけるでん粉の微細構造(アブラナ科植物の根こぶ病に関する研究VI)

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