チョーサーの詩における「壁」のメタファー
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概要
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チョーサー(1343?一1400)の作品にみられる「壁」には文字通りの意味と比喩的な意味の両方があり,それが物語の構造や内容に深く係わっている。初期の作品にみられる装飾的な壁は夢物語の構成上の役割を担い,平行する話の枠になっている。『善女列伝』や『トロイルスとクリセイダ』や「騎士の話」のような後期の作品になると,壁のもつ強さと脆さの両面が作中において効果的な機能を果たすようになる。本稿はその壁の両面性に視点をおいて考察した。
- 1995-03-31
著者
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