TEACCHプログラムのアイデアを応用した職場実習の取り組み
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概要
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青年・成人期に達した自閉症の人達が充実した人生を歩むためには,日中の活動を保障することが重要であると考えられる。しかし,知的遅れが重度で様々な不適応行動を示している場合,様々な困難性が生じる。星が丘寮では重度の自閉症者に対して開設当初から作業活動を行っていくことで日中の活動を充実させていくようにした。彼らが作業を自立的に取り組んでいけるようにするために,スケジュールシステムやワークシステムを取り入れた。その結果,自分でできることは他人に頼らないで作業を行うようになった。我々はこれらの結果を踏まえて,障害が重度であってもTEACCHプログラムのアイデアを応用すれば地域の一般事業所においても働いていけるのではないかと考えた。そこでジョブコーチを配置し職場実習の形をとり取り組んだ。これらの活動を通して,知的遅れの重度の自閉症者がパートタイムではあるが,従業員として働けるようになったことから,TEACCHプログラムのアイデアがきわめて有効であることが確認できた。
- 北海道教育大学の論文
- 1998-02-10
著者
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