Yくんが鼻と鼻,頬と頬とをくっつけ合う
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概要
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入学時から人と手をつないだり,触られることを嫌っていたYくんが3年生になった現在,友達に対して抱きついたり,頬と頬,鼻と鼻とをくっつけ合うというかかわりを,教師に対してはおんぶやだっこを要求する行動が見られてきた。特に,相手と自分との共通部位として鼻と鼻,頬と頬とをくっつけ合うというかかわり方が見られたことは,Yくんが単に人への接近や接触を求めているのではなく,相手の中に自己と共通した部位を構成し,より実感のある出会いをつくりだしたと言える。触覚との関係を避けるようにしていたYくんが,視覚的な外界構成を基にして触覚的な出会いをつくり出したところに,彼自身の感じ方,考え方による自発的な行動の組み立てがあった。
- 1997-02-07
著者
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