微少地震の実時間検測・処理方式(1981-1993年)のまとめ
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概要
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1981年から1993年まで地震予知観測室で稼動してきた地震波自動処理システムの処理方法をまとめた.この自動処理システムは微小地震の地震波の実時間検出と震源の実時間決定を目的とする.オンライン自動処理システムはAPS0,APS1,APS2と呼ばれる3つのコンピュータを使って運用される.ソウトウエアの基本構成は次の様になる.テレメータされたディジタル地震波データを使い,第1段目のコンピュータAPS0はP波とS波の到達時刻(P-とS-time)と振動終了時刻(F-time)を振幅情報を解析することによって検測し,最大5つの観測点毎の検測データを使って即座に震源を決める,第2段目のコンピュータAPS1は自己回帰モデル(ARモデル)により上述の到達時刻を再検測し,APS0から5つの観測点毎に分離して送られてきた震源・観測データを統合した後震源を再決定する.第3段目のコンピュータAPS2はAPS1からの震源・観測データを全国国立大学実時間データベースを備えた地震予知データセンターのホストコンピュータの前段に置かれたフロントエンドプロセッサー(FEP)に転送する.Processing methods of the Automatic Processing System (APS), aimed at real time detection of micro-earthequake seismic signals and real time determination of hypocenters, are summarized. The online system APS is operated by the use of three mini-computers named APS0, APS1, and APS2. The basic software configuration is as follows: Employing telemetered digital seismic wave data, the first computer APS0 detects arrival times of P and 5 waves(P- and S-times) together with the finish time(F-time) by analyzing amplitudes, and determines preliminary hypocenters, using five stations at most.
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