S-310-18 号機により観測された E 領域プラズマ擾乱
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概要
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観測ロケットS-310-18号機は, 内之浦上空の電離層E領域に発生する電子温度異常昇温の熱源を解明する目的で, 1988年1月26日11 : 00LTに発射された。我々は, 固定バイアスプ口ーブ(PWN)とダブルプローブ(AEF)を搭載し, プラズマの密度と電場の擾乱の観測を行った。PWNはロケット上昇時の高度94∿130kmでDC電流の異常減少とAC電流(5∿160Hz成分)の増大を観測し, AEFもAC電場(5∿160Hz成分)の増大を観測した。両データの比較解析により, 上記の高度範囲でロケット電位が低周波の擾乱を伴いながら数V低下したことを示す結果が得られた。他のグループ(TEL)により, 同じ高度範囲で電子温度の上昇も観測されたが, その高度特性はロケット電位低下, 及び低周波擾乱の発生とよく一致していた。この事実は, これらの現象が共に共通の原因によりひき起こされたことを示唆している。
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