農薬生産用農産食料製造-琉球諸島に在るクワズイモの茎の化学的組成(農芸化学科)
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概要
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琉球諸島に在るクワズイモ, Alocasia odora C.Koch(Araceae), の農薬製剤化への利用を考え, 茎の化学的組成, 澱粉, 及び針状刺激物質について調べた。クワズイモの茎は水分含量が高く, 95.5%に達した。澱粉含量は, 新鮮物では1.59%であったが, 風乾物での澱粉価は40.42%であった。澱粉粒は球形で, その粒径は1.6∿4.2μであった。水及び50%エタノール水で抽出され得る糖の中で, グルコースとフラクトースがペーパークロマトグラフ法で検出された。クワズイモの茎から澱粉を調製する際に, 刺激性を有する針状結晶が澱粉と共に沈澱したが, 各種希酸で処理することにより除去できることが示された。針状結晶は, 長さが約40μで太さは約3.5μであった。針状刺激性物質は, 加熱及び乾燥によっても効力を失わなかったことから, 加害性昆虫や他の動物に対する忌避性物質として利用され得る可能性が示された。
- 琉球大学の論文
- 1980-11-29
著者
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