全トランスーレチナール脂質二重膜における反応の定量的評価法(農薬生産用農産食料製造)(農芸化学科)
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概要
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脂質二重膜における食料起源農薬の作用の定量的評価法を開拓するため, 分光学的方法によりエタノールー酢酸緩衝液系(0.2M, pH5), および, 光電位測定法により脂質二重膜系で, テトラクロルー1,4-ベンゾキノン(クロラニル)の全トランスーレチナール(組成比1 : 1)との電荷移動錯体(CTC)形成を検討した。このCTCは, 溶液系で, 結合定数が2.6×10^5l/M, CT-帯のエネルギーが2.76eVで, 吸光係数が7450l/Mcmであった。全トランスーレチナールのイオン化ポテンシャルは8.47eVであり, 電位は, クロラニル存在下で, 570%まで増加した。この増強効果は, 結合定数が1.1×10^5l/MのCTCを膜表面において全トランスーレチナールと形成することによるものと考察した。この膜系が, エネルギー変換過程に作用する食料起源農薬のスクリーニング及びそれらの作用機構の解明に利用できることが提案された。
- 琉球大学の論文
- 1979-12-11
著者
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