第23次南極地域観測隊夏隊報告1981-1982
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概要
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第23次南極地域観測隊の夏期行動の概要を述べる。南極観測船「ふじ」は約500tの観測資材を積み, 1981年11月25日東京港を出港した。観測隊長兼越冬隊長星合孝男以下44名, うち前副隊長以下10名の夏隊員を含んでいる。さらにオブザーバー1名が乗船した。1981年12月11日オーストラリアのフリーマントル港に入港, 南極条約に基づくオーストラリア人交換科学者G. A. DUFFが乗船し, フリーマントル出港後生物調査を開始した。1982年1月4日, 昭和基地北方約50海里地点から第1便が昭和基地に飛び, その後劣悪な氷状のため, 1月19日まで定着氷に入れず, 空輸は難航した。1月19日以降昭和基地北方21海里地点より連続空輸を実施, 2月5日に完了した。その間, 新発電棟基礎工事, リュツォ・ホルム湾沿岸の地学調査や測地作業, 昭和基地における生物, 氷上における海洋調査, 各種観測装置の更新などを実施した。また, 2月1日第23次越冬隊は, 第22次越冬隊より昭和基地での業務を引き継いだ。2月11日「ふじ」は反転北上し, 2月14日, 15日にマラジョージナヤ基地にて地学・生物調査および超高層関係資料の回収を行い, さらに東方アムンゼン湾に向かった。2月16日から18日まで, エンダビーランドのリーセルラルセン山麓で地学・生物調査を実施し, 岩石, コケの採集を行った。その後海洋調査を実施しつつ北上, 3月12日モーリシャスのポートルイスに入港し, 第22次越冬隊および交換科学者G. A. DUFFは下船した。ポートルイス出港後, シンガポールを経由し, 4月20日東京港に入港した。
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