広葉樹気乾材への液体浸透(林学部門)

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概要

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広葉樹の気乾材50種への水および0.5% Direct Sky Blue 6B水溶液の浸透実験(大気圧下の毛管上昇と減圧注入)を行い浸透量の測定と着色部の顕微鏡観察をした。その結果, 毛管上昇法によるL方向の移動の場合, ビワ, トチノキは易浸透で, キリ, キハダ, タブ, クスノキは著しく難浸透であった。辺材は心材よりも易浸透の樹種が多いが, エンジュ, ポプラ, シオジ, ヤチダモでは有意差がなかった。木材組織内への流動は著しく不均一に進行したが, 一年輪内での流動状態には樹種により一定の傾向が認められた。比重・年輪幅の影響は認められない。R・T方向はL方向よりも難浸透で, 放射組織は浸透にあまり寄与しない。減圧注入した時, 辺材の注入量は比重依存性を示したが, 心材では無相関であった。木材組織内への流動は一部完全浸透の樹種を除き多くの樹種で不均一に流動しており, 木繊維・多列放射組織を中心に著しく多数の細胞が未流動のままとり残された。
1981-11-20

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