レッドセラヤ単板の湿潤性と接着性能に及ぼす乾燥条件の影響(林学部門)

概要

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レッドセラヤ単板を熱板乾燥した場合の, 熱板温度および乾燥時間と乾燥単板での水滴の湿潤挙動および接着性能との関係について検討した。その結果はつぎのようであった。1)120℃で乾燥した単板での接触角およびその経時変化は, コントロールのそれと変らず, また液滴の直径は経時的に変化しないが, 高さは時間とともに減少する。2)150℃, 20分以上あるいは200℃の条件で乾燥した単板は, 過乾燥を受けた結果, 接触角が大きくなり, その経時変化は小さくなる。特に200℃の場合, 乾燥時間が長くなるとともに, その傾向は顕著である。また, 液滴の直径および高さは経時的に減少し, パラフィン表面での水滴形状の経時変化と類似している。3)120℃および150℃の条件で乾燥した単板の接着力は, コントロールのそれとあまり差はないが, 200℃の場合には, いずれの接着剤でも, 乾燥時間が長くなるとともに接着力は低下した。4)接着力試験後の破断面をSEMで観察した結果, 200℃, 60分という過酷な条件で乾燥した単板では, 木材と接着剤が十分接触しているが, それらの界面で破断していることが明らかとなった。
1979-12-20