<原著>広汎性発達障害児に対するチームアプローチ : 幼稚園訪問を通して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
我々は, 広汎性発達障害の診断で療育相談を受けている事例に対して, 幼稚園訪問を保健福祉事務所保健婦, 町保健婦, 作業療法士(以下, OT), 家庭児童相談員で実施した。幼稚園訪問の実施目的は, 援助目標設定のために幼稚園生活の状況を評価すること, 幼稚園に療育相談の内容を活用してもらうことである。こだわり, 日常生活活動(以下, ADL), 集団内の様子を観察し, 生活機能・障害・健康の国際分類(International Classification of Functioning, Disability and Health)(以下, ICF)で分析したことで, 事例の活動(activity)レベルの問題が明確化し, 療育相談スタッフ, 幼稚園教諭間で共有化され, 事例に関わる専門職間で連携が強まり, 援助目標及び計画が幼稚園生活に反映された。また, 実際にスタッフと幼稚園担任教諭が接したことは, お互いの専門性を理解する良い機会になった。発達障害児とその家族が, 地域で必要なサービスを受け安心して暮らすためには, 個別的な機能を持った各機関が有機的に連携することが必要である。保健所が中心となり支援システム及びネットワークを構築して, ネットワーキングを展開することが大切であろう。
- 群馬大学の論文
著者
関連論文
- 3年次評価実習の負担内容と対処行動
- 群馬県におけるセルフヘルプ・グループと作業療法士との関わり : 他機関・職種との比較を通して
- 広汎性発達障害児に対するチームアプローチ : 幼稚園訪問を通して
- セルフヘルプ・グループとOTとの関わり : 他職種との比較を通して
- 時間的要因から把えた2年評価実習における学習経験
- 指導者調査からみた作業療法臨床教育
- 作業療法学生にみる職業選択志向性
- 群馬県内作業療法士の地域リハビリテーション活動の実態
- 作業療法学生の職業志向性
- 臨床実習教育に関する臨床実習指導者の満足度
- 「作業療法1日体験」事業による高校生の作業療法理解
- かぶりシャツにおける着脱時間及び方法にサイズが及ぼす影響
- 群馬県内老人保健施設における作業療法の現状調査
- 県委託在宅福祉技術研修事業を実施して : 群馬県作業療法士会の取り組み
- 学生の主体的学習と授業評価 : 自己評価による精神障害作業治療学特論の学習目標の達成
- 作業課題による集団評価と集団体験 : 作業療法グループ学習のためのリーダーレスグループ
- 群馬県内における作業療法ニーズと作業療法士の雇用計画調査
- 基礎作業学技法の教育と臨床での活用 : 群大医短卒業生アンケート調査より
- 前開きシャツにおける着脱時間及び方法にサイズが及ぼす影響
- 基礎作業学技法の構築 : アンケート調査より
- 群馬大学医療技術短期大学部新入生に見る職業選択指向性
- 作業療法における職業リハの実態と作業療法士の意識
- 3年次評価実習の負担内容と対処行動の調査 : 効果的かつ効率的な臨床実習に向けて
- COPM初回評価時の患者とセラピストの評価間較差
- COPM初回評価時の患者とセラピストの評価間較差
- 評価実習前学内オリエンテーションと実習の不安に関する調査 : 学生と自習指導者に対するアンケート調査
- 3年次評価実習の負担の内容調査
- 民間精神病院における作業療法実習指導者の志気と業務の実態に関する研究
- 「作業療法1日体験」事業の意義と問題点 : 高校生・作業療法士への質問紙調査から
- 地域リハビリテーション活動及び参加意向に関する現状調査