血管外皮細胞腫の1例
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概要
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65歳女性。2007年10月頃右大腿の腫瘍に気がついた。増大してきたため2008年7月1日某医受診,精査加療目的に同7月8日当科紹介受診した。 右大腿部に弾性軟で自覚症状を欠く皮下腫瘍が認められた。MRIでは縫工筋と腸腰筋の間の長径60mmで血流に富む腫瘍であった。手術にて縫工筋と腸腰筋に接した被膜を有する表面黒褐色の腫瘍を摘出した。病理組織では被膜を有する境界明瞭な病変で,短紡錘形細胞の密な増生と壁の薄い血管の鹿の角様に分岐増殖する像が認められた。短紡錘形細胞に核異型,核分裂像は目立たなかった。免疫組織学的に紡錘形細胞はCD34,bcl−2は陽性で,vimentin,α−smooth muscle actin(SMA),desmin,CD31,Factor VIII関連抗原,S−100蛋白,CD99は陰性であった。MIB−1は3〜5%に陽性であった。以上より血管外皮細胞腫と診断した。
- 2009-10-10
著者
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澁谷 誠
東京医科大学八王子医療センター病理診断部
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峯村 徳哉
東京医科大学八王子医療センター皮膚科
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長谷 哲男
東京医科大学八王子医療センター皮膚科
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藤田 美穂
東京医科大学八王子医療センター皮膚科
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岸田 功典
東京医科大学八王子医療センター皮膚科
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下方 征
東京医科大学八王子医療センター皮膚科
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新谷 真理子
田中外科皮フ科
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長谷 哲男
東京医科大学八王子医療センター
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澁谷 誠
東京医科大学茨城医療センター病理診断部
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澁谷 誠
東京医科大学茨城医療センター病理診断科
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澁谷 誠
東京医科大学茨城医療センター 病理診断部
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