血中ビタミンA濃度の低濃度期間が黒毛和種去勢牛の産肉性に及ぼす影響
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概要
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ビタミンAコントロールを用いた黒毛和種去勢牛において,血中ビタミンA濃度が30IU/dl未満,30〜80IU/dlおよび80IU/dl以上で推移した月数の累計(以下低,中,高濃度で推移した期間)と産肉性との間の関係を調査した.調査牛は黒毛和種去勢牛22頭とし,肥育期間は7〜24ヵ月齢(生後6.5〜24.5ヵ月)までの約18ヵ月間とした.ビタミンAの給与量は,肥育前期(7〜13ヵ月齢まで)は1995年度日本飼料標準の50%量,肥育中期(13〜21ヵ月齢まで)は無添加,肥育後期(21〜24ヵ月齢まで)は日本飼養標準の50%量を給与した.血中ビタミンA濃度が低濃度で推移した期間と脂肪交雑項目(粗脂肪含量,BMS)との間に有意な相関関係はなかった.また低濃度で推移した期間と枝肉重量との間の相関係数は−0.55であった(P<0.01).これらの結果から,血中ビタミンAが低濃度で推移した期間が長くなっても,脂肪交雑の向上は望めず,枝肉重量の低下を招くことが明らかになった.
- 社団法人日本畜産学会の論文
- 2006-08-25
著者
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奥村 寿章
家畜改良センター十勝牧場
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奥村 寿章
家畜改良セ
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河村 正
独立行政法人家畜改良センター十勝牧場
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佐久間 弘典
家畜改良セ
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三角 さつき
家畜改良セ
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齋藤 薫
家畜改良セ
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河村 正
家畜改良セ
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撫 年浩
家畜改良センター
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増田 恭久
家畜改良センター
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藤田 和久
家畜改良センター
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撫 年浩
(独)家畜改良センター
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藤田 和久
(独)家畜改良センター
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三角 さつき
(独)家畜改良センター
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増田 泰久
(独)家畜改良センター
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齋藤 薫
(独)家畜改良センター
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佐久間 弘典
(独)家畜改良センター
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撫年 浩
(独)家畜改良センター
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藤田 和久
麻布大学 解剖第一
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撫年 浩
家畜改良セ
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奥村 寿章
独立行政法人 農林水産消費安全センター
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佐久間 弘典
独立行政法人家畜改良センター
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