食塩水浮遊法によるイモゾウムシの死亡卵の除去
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概要
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イモゾウムシの人工飼育において, 死亡卵はバクテリアやカビによる人工飼料の汚染源になりうるため, これらは飼料への接種前に除去できることが望ましい.採卵後25℃で6日間保管した, 孵化直前のイモゾウムシ卵を14%食塩水に入れ, 上から真水を静かに注いだ場合, (1)真水の表面に浮く卵, (2)真水と食塩水の境界に浮遊する卵, および(3)食塩水に沈む卵が存在することがわかった.(1)と(2)の間で孵化率は有意に異ならなかったが, (3)の孵化率は著しく低く(11%以下), (1)・(2)のそれと有意に異なった.このため, 食塩水を用いて(3)を取り除くことにより, 人工飼料に接種される死亡卵数を減らすことができる.食塩水浸漬そのものによる孵化への悪影響は観察されなかった.しかし, (1)と(2)を合わせた平均孵化率は72%であり, これは食塩水浸漬だけでは除去できない死亡卵があることを示している.
- 2005-11-25
著者
-
大野 豪
沖縄県ミバエ対策事業所
-
佐々木 智基
沖縄県ミバエ対策事業所
-
小濱 継雄
沖縄県ミバエ対策事業所
-
小濱 継雄
沖縄県農業研究センター
-
大野 豪
Department Of Ecology And Systematics Graduate School Of Agriculture Hokkaido University
-
大野 豪
北海道大学大学院農学研究科北方森林保全学講座:(現)東京大学大学院農学生命科学研究科応用昆虫学研究室
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