溶質, 容器アスペクト比が二重拡散境界面崩壊時間に及ぼす影響

概要

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本研究では水溶液の2層の濃度成層を側方加熱冷却したときに発生する二重拡散対流を対象に可視化実験を行い，上下層間の境界面崩壊時間を測定した．溶質物性の違いがセル境界面の持続時間に及ぼす影響は依然未解明であり，またアスペクト比が異なる場合について，これと条件の相関を統一的に検討した例はないことから，実験では5種類の溶質（Na2CO3，Na2SO4，NaCl，NH4Cl，KCI），アスペクト比Aの異なる3種類のテストセクション（A=2．2，1．1，0.55）を用い，温度・濃度条件をRat=0．095×107-42．8×107，Rac=0．22×107-69.4×107，N0=1.14–5.62の範囲で様々に変化させた．二重拡散対流現象の次元解析結果をペースに，実験結果より熱レイリー数，初期浮力比，溶質物性，容器アスペクト比が境界面崩壊時間に及ぼす影響の詳細を検討したところ，次の無次元相関式が得られた．FomA-0.85ScO.3=0.374(No-0.45)Rat-0.15上式によりTannyandYakubov（1999）の実験結果も良好に相関することができた．
社団法人　化学工学会の論文
2003-09-20