ゼラチンを主体高分子とするスルホこはく酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム複合オルガノゲル系における脂肪酸とアルコールの有効拡散係数と分配係数
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概要
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スルホこはく酸ジ-2-エチルヘキシルナトリウム(AOT)により形成したマイクロエマルションに生体高分子としてゼラチンを添加することによって調製したゲル組織において,酵素反応の基質として脂肪酸とアルコール(ともに炭素数4から14)の有効拡散係数(Deff)と分配係数(P)を実測した.それぞれの有効拡散係数とモル容積(v)の相関式を得た.(脂肪酸)Deff[10-10m2s-1] = 6.55×10-12υ-0.43(109.0≤;υ[10-6m3mol-1]≤331.0)(アルコール)DeffAL[10-10m2s-1] = 2.67×10-13υ-0.71(103.6≤υ[10-6m3mol-1]≤325.6)一方,有機相本体に対するゲル相中の基質の分配係数は炭素数の増大とともに減少傾向を示したが,炭素数が8以上に至ってほぼ一定の値を示した(PFA = 2.03(ブタン酸),1.17(ヘキサン酸),ca. 0.85(オクタン酸,デカン酸,ドデカン酸,テトラデカン酸);PAL = 4.01(ブタノール),1.70(ヘキサノール),ca. 1.50(オクタノール,デカノール,ドデカノール,テトラデカノール)).アルコールの分配係数は脂肪酸のそれより約2倍大きい値を示すことが認められた.
- 2003-07-20
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