環境調和型プロセスにおける化学反応システムの合成

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概要

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環境調和型プロセスは，4種類の指標（原料物質およびエネルギーの必要量，操作の不可逆性にもとづく損失仕事量，プロセスから排出される副生物の環境負荷）によって特性付けられるとして，これらの指標とそのプロセスの化学反応システムの構造との関係を検討する．1）メタノールのホルムアルデヒドへの脱水素反応は吸熱であるが，これと水素の酸化反応を共役化した酸化的脱水素反応は発熱となる．両反応を組み合わせると，伝熱操作の不可逆性にもとづく損失仕事のないプロセスを合成できる．2）温室効果をもつ二酸化炭素をメタンと反応させ化学物質として有用な酢酸を合成するとき，まずメタンの二酸化炭素改質反応を行い，その生成物を用いて酢酸を合成する二段法プロセスは実現の可能性がある．3）メタンを塩素によって直接塩素化して四塩化炭素を製造するとき副生する塩化水素は人の健康および環境に対して有害である．塩化水素を副生せず塩素を完全に利用できる化学反応サイクルを提案する．
社団法人　化学工学会の論文
2002-05-20

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