病院感染防止のための過不足ない消毒法
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概要
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病院感染防止には消毒は不可欠であるが,不合理で過剩な消毒が行われている場合がある.消毒薬の使用では対象微生物に有効で,生体や器材を損傷しないような薬剤を選択しなくてはならない.手指消毒は感染防止の基本であるが,手荒れを起こすような方法では,皮膚常在菌,通過菌(一過性付着菌)を増加させてしまい,交差感染の危険性を高める結果となる1).また,病室などの環境に存在する微生物が感染源となることは稀であり,常に手が触れない床などは,消毒ではなく洗浄剤による丁寧な清掃が重要である.環境の無菌性を追求するような過剰な消毒をすべきではない.消毒薬の基本的な使用法は,浸漬法と清拭法であり,噴霧,散布,燻蒸などの方法は作業者に対する危険性から行ってはならない方法である.消毒の功罪を考慮した適正な消毒法が望まれる.
- 2001-08-10
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