共同研究 3 フラビウィルスRNA合成機構
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概要
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日本脳炎ウィルスを含むフラビウィルスの多くは蚊で媒介されるアルボウィルスであり,人が感染した場合には脳炎など重篤な感染症を引き起こす。特に日本脳炎は東アジア,東南アジアからインド亜大陸,ミクロネシアからオーストラリア北部にまで蔓延する重要な感染症であり,年間5万人が感染し1万5千人の死者が発生している。また回復した場合でも神経系に重篤な後遺症を残す恐ろしいウィルス感染症である。このウィルスの遺伝子は(+)鎖のRNAであるがその遺伝子RNA複製機構には2つの段階がある。第一段階はウィルス遺伝子(+)鎖を鋳型とした(-)鎖RNAの合成であり,第二段階は(-)鎖を鋳型とした(+)鎖RNAの合成である。しかしこの合成機構の分子レベルでの解析はいまだ十分ではない。たとえば(-)鎖と(+)鎖の合成は均等ではなく一般的に(+)鎖は(-)に比べて10倍の割合で合成されているが,その制御メカニズムは不明のままである。このようなウィルスRNA合成制御の機構を解明することは生物学的に興味深いのみならず,ウィルス増殖阻止剤の開発にも重要な情報となりうるものである。この研究では遺伝子工学的手法を用いて大腸菌で発現させた日本脳炎ウィルス蛋白質を用いてウィルス複製機構を分子レベルで解明するために種々の実験を実施した。
著者
-
牧野 芳大
大分大学医学部公衆衛生・疫学講座
-
清水 博之
国立感染症研究所
-
長谷部 太
長崎大学熱帯医学研究所
-
牧野 芳大
埼玉医科大学・微生物学教室
-
牧野 芳大
大分大学医学部
-
長谷部 太
長崎大・熱研・ウイルス
-
長谷部 太[他]
長崎大学熱帯医学研究所
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