生産作業と創作作業による精神分裂病患者の行動の違い
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概要
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作業療法の中でも批判の多い生産作業は多くの精神病院で未だ多用されているが、その効果については客観化されたものが少ない。本研究は生産作業と創作作業を行った際の精神分裂病患者の行動を数量化し、生産作業の特徴を考察した。方法は、入院中の精神分裂病患者が生産作業と創作作業をそれぞれ3日、各90分ずつ行った際の行動を5分ごとに観察、記録した。今回生産作業を仕事的な作業、創作作業を遊び的な創造的作業とし、いずれも自由度、難易度とも低い作業と七た。作業中の行動は、他者と作業に対するかかわりをもとに9種類の行動に分類し、その発生頻度を生産作業を行った場合と創作作業を行った場合で群間比較をした。その結果、スタッフとの会話、作業を行わずに作業療法室にいるというの2つの行動が生産作業を行っている場合に有意に起こりにくいことがわかった。
著者
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四本 かやの
神戸大学 医学部保健学科
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四本 かやの
神戸大学大学院保健学研究科
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小平 憲子
神戸大学医療技術短期大学部
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四本 かやの
神戸大学医学部保健学科
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小平 憲子
神戸大学 医学部保健学科
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四本 かやの
Faculty Of Health Sciences Kobe University School Of Medicine
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