地域在住高齢者の下肢機能と認知機能の関連とその性差
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概要
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本研究は,下肢機能評価である30秒椅子立ち上がりテスト(CS‐30)を測定し,下肢機能の優劣により認知機能の差異が認められるかを性別に検討した。65歳以上の地域在住高齢者220名(男性124名,平均年齢76.3±5.8歳,女性96名,平均年齢75.0±5.4歳)を対象に,CS‐30,Mini-Mental State Examination(MMSE),等尺性膝伸展筋力を測定した。CS‐30の成績から,年代・性別ごとに示された基準値を用いて下肢機能が高い群(高群),中等度の群(中群),低い群(低群)の3群に分類し,それぞれのMMSE,等尺性膝伸展筋力を多重比較検定により比較した。結果,男女ともに低群で等尺性膝伸展筋力が高群よりも有意に低値を示した。また,女性のみ,低群のMMSE が高群よりも有意に低値を示した。このことから,身体機能と認知機能との関連には性差が認められることが明らかとなった。
- Japan Society of Health Promotion and Physical Therapyの論文
著者
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久保 温子
西九州大学リハビリテーション学部
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村田 伸
京都橘大学健康科学部
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上城 憲司
西九州大学 リハビリテーション学部
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藤原 和彦
西九州大学リハビリテーション学部
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大杉 紘徳
京都橘大学健康科学部
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平尾 文
西九州大学リハビリテーション学部
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村田 伸
京都橘大学 健康科学部理学療法学科
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