汎発性強皮症患者血漿中のヒスタミン値について
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概要
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汎発性強皮症(SSc)患者50例,健常人20例の血漿中ヒスタミン値をラジオイムノアッセイにて測定した.SSc患者全体の血漿中ヒスタミン値の平均では正常コントロールと比較して特に有意な差は認められなかった.しかし,diffuse SSc患者16例の血漿ヒスタミン値は正常コントロール及びlimited SSc患者34例と比較し有意に高値であった.正常コントロールの平均+2SDを越えるものを高値とした場合,SSc患者の7例(14%),diffuse SSc患者16例中6例(38%)が血漿ヒスタミン高値と判定とされた.血漿ヒスタミン高値例の臨床症状,拡査所見の検討では,胸部X線上の肺線維化及び皮膚瘙痒が有意に高率であった.以上より血漿ヒスタミン値がSScの重症度を反映している可能性が示された.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
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尹 浩信
東京大学皮膚科学教室
-
菊池 かな子
東京大学皮膚科
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石橋 康正
東京大学皮膚科
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竹原 和彦
東京大学皮膚科
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相馬 良直
東京大学皮膚科学教室
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藤本 学
東京大学皮膚科学教室
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佐藤 伸一
東京大学皮膚科学教室
-
五十嵐 敦之
東京大学皮膚科学教室
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