汎発性強皮症男性例の臨床的特徴
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概要
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男性汎発性強皮症(SSc)の臨床的特徴を明確にすることを目的とし,臨床所見,検査所見につき自験男性SSc 19例及び女性SSc 181例を比較検討した.男性例は高齢で発症するが,推定発症時より初診時までの期間は短く,進行が急速であることがうかがわれた.Barnettの分類に関しては男性例はType Iが少なく,Type IIIが半数以上を占めることが示された.その他男性例の特徴としてRaynaud現象を欠く例が高率であり,関節症状,心電図異常,食道機能低下の出現率が高いことが見い出された.抗核抗体に関しては抗セントロメア抗体陽性率が低く,抗核抗体陰性率が高い点が特徴的であった.更に4例に好酸球増多と瘙痒性皮疹の先行が認められた点が注目された.以上述べたごとく男性例は汎発性強皮症としては非定型的症例が多いことが示された.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
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尹 浩信
東京大学皮膚科学教室
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菊池 かな子
東京大学皮膚科
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石橋 康正
東京大学皮膚科
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竹原 和彦
東京大学皮膚科
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相馬 良直
東京大学皮膚科学教室
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藤本 学
東京大学皮膚科学教室
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竹原 和彦
東京大学皮膚科学教室
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佐藤 伸一
東京大学皮膚科学教室
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玉木 毅
東京大学皮膚科学教室
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五十嵐 敦之
東京大学皮膚科学教室
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