ベニバナ花弁への放射線照射によるベニバナ黄色素抽出効率の向上
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概要
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食品着色料ベニバナ黄色素系の調製原材料であるベニバナ花弁に放射線(ガンマー線及び高エネルギー電子線)を5,10,30kGy照射して,ベニバナ黄色素の抽出効率ならびに色素組成への影響を検討して以下の結果を得た。 1)試料への放射線照射によって色素抽出量が増大することが認められた。ガンマー線照射の場合は,5kGy及び10kGyの照射で,それぞれ,10%,15%の増大が認められたが,30kGyの照射では非照射試料より5%減少した。また,電子線照射の場合は,5kGy及び10kGy照射で,それぞれ4%,9%の増大が認められたが,30kGyでの増大は微少であった。 2)照射試料からの抽出液の吸収スペクトルは,いずれも非照射試料からの抽出液のスペクトルと同一であり,照射によって色素組成の変化は生じないことを示した。 しかし,30kGyの照射で色素抽出効率は低下したことから,高線量の照射は色素分子の発色団の分解が起こることが推察される。 3)放射線照射による殺菌効果は,5kGy以上の線量で殺菌が可能であることを確認した。
- 日本食品照射研究協議会の論文
著者
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北島 葉子
中国学園大学・中国短期大学現代生活学部人間栄養学科
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多田 幹郎
中国学園大学
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多田 幹郎
中国学園大学 現代生活学部 人間栄養学科
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高尾 奈津子
中国学園大学 現代生活学部 人間栄養学科
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橋本 香織
中国学園大学 現代生活学部 人間栄養学科
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北島 葉子
中国学園大学 現代生活学部 人間栄養学科
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